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HFCT−1形部分放電測定用高周波変流器(生産中止品)



1.概要

 高電圧電気機器の絶縁劣化判定方法の一つとして、部分放電の測定は、非常に有効であることが知られています。
 これまでの部分放電測定では、部分放電パルスの還流回路に検出インピーダンスを入れるために、電源をしゃ断して、結合コンデンサーを接続するか、接地線を切断する必要がありました。
 本器は部分放電の測定に際し、接地線を切断しないで検出できるように開発された、クランプ形高周波変流器です。
 本器を使用することにより、活線状態のまま、接地線を切断しないで、部分放電の測定が可能になります。

2.主な特長

(1)接地線を切断しないで、活線状態のまま部分放電の測定が可能になります。現場での機器の保守、点検に最適です。 
(2)充電電流を測定器内に引き込まないので安全です。 
(3)ケースは静電シールドされており、外部雑音の影響を受けにくくなっています。 
(4)本器を2個使用すれば、雑音平衡法、雑音弁別法(当社製BL−1、ND−1)にも対応可能です。 
(5)結合コンデンサーの静電容量が供試体の静電容量より充分大きければ(Ck>>Cx)、電荷校正は活線のまま行えます。(校正は校正パルスを本器の1次側に1ターンで注入します。) 
(6)当社製CD−5形部分放電測定器に接続して使用した場合は、供試体と結合コンデンサーの静電容量値をほぼ等しくすれば、静電容量の大きい方でCD−5単独のときよりも検出感度がよくなります。 

3.本器の仕様

2次巻数10±0T 
2次巻線インダクタンス(400kHz、共振法にて)400μH以上 
周波数特性(2次側を50Ωで終端したときの−3db帯域) 30kHz以下〜10MHz以上 
内部損失(1次電流が400kHz、5mAp−p、2次負荷50Ωのとき) 8%以下 
2次接続端子形式BNCコネクター 
シールド(ケース)2次低圧側に接続 
1次導体貫通穴径直径26±2mm 
寸法、重量L=132±2、W=64±2、H=34±1.2mm  
(本体寸法)、約370g
環境条件動作温度0℃〜50℃、動作  
湿度85%以下、屋内使用 

4.使用例

当社製CD−5形部分放電測定器に接続したときの性能例(参考値)
(1)検出感度(CD−5のATTが1/1のとき1Vの出力パルスを得るための電荷)

Cx=Ck(F)  100p 1000p 0.01μ  0.1μ 
CD-5単独 0.5pC 0.9pC  11pC 130pC 
(CD-5)+(HFCT-1)  13pC  12pC  11pC  10pC 

(2)非飽和最大充電電流 DC2AT

5.接続ケーブル(オプション)

(1)本器とCD−5接続用  片端4Pコネクター、片端BNCコネクター、3C−2V10m
(2)本器とND−1接続用  片端4Pコネクター、片端BNCコネクター、3C−2V10m(マーク付)
(3)本器とBL−1接続用  両端BNCコネクター、3C−2V10m(マークなしとマーク付2本1組)

hfct-1

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